John Lee Hooker/Documenting The Sensation Recordings 1948-52
ジョン・リー・フッカーのアルバムはたくさん持っている。LPとCDと重複しているものもたくさんある。とにかくJohn Lee Hookerという文字を見るともう気持ちがざわついてしまう。膨大な数がリリースされている彼のアルバムだが内容は基本的にスローからミディアムテンポのドロっとしたブルーズとねっとりしたブギのダンスナンバーにわけられる。たまにバラードっぽい曲もあるが「ぽい」だけでスイートなテイストはあまりない。「どのアルバムも同じやないか」と思われても仕方ないところは確かにある。しかし、彼が生涯その二刀流で生き延びたことは偉大であるし、ブルーズという音楽にとって何が大切なのかということが彼の音楽には内包されている。彼の初期の作品群にあたる48年から52年の曲にはコードがたったひとつのワン・コード・ブルーズもたくさんある。それは60年代にジェイムズ・ブラウンが創り上げることになるファンク・ミュージックにも通じるワンコード・グルーヴの見事な呪術的音楽だ。