1月12日にドラマーの古澤良治郎さんが急逝された。
最近あまりお会いしていなかったが、新年から「アケタの店」で4日間ライヴをされているのを知っていたのでお元気なのだろうと思っていた。以前は何度かセッションに呼んでいただき楽しいライヴをさせてもらった。しかし、ライヴよりもいろんな飲み屋で酔って喋り合った想い出の方が多い。古澤さんの方が年上なのに僕はあまり年の差を感じず「古澤さん、ブルーズやるんだったらシャッフルもっと練習してよ」と言ったことがある。そういうことを言いづらい先輩もたくさんいる中、古澤さんは何故か遠慮なく率直にものが言える先輩だった。
古澤さんのアルバム「たまには」に収録されている曲"Dancing"が好きで僕が詞をつけて歌ったこともあった。
ドラム・セットの前に座った古澤さんの遺影をお通夜で見た時、いろんなことがあっただろうけど音楽をやる楽しさを古澤さんは満喫し、そしてその楽しさをたくさんの人たちに与え、教えた人だったと思った。
しかし、訃報を受け取って驚いたのはもっと年上だと思っていた古澤さんが65才とまだ60代半ばだったことだ。
わざと老けた容貌にしていた(それの方が女性にモテるから・・)という話も聞いたが真偽のほどはわからない。もし、そうならそれも古澤さんらしいと笑える。でも、本当にモテたのか・・・。
想い出した・・・古澤さんから「ホトケはさ、歌えるのになんでもっといろんなもの歌わないの」と言われ、「いろんな音楽は好きだけどいろんなものを歌おうとは思わない」と言い返していると最後に「だからさ、オマエはダメなんだよ」とダメ出しされたことがある。
でも、いまもう一度古澤さんに会えるなら、言いたい・・・・・「僕はブルーズを歌いたい」と。
ご冥福をお祈りします。ありがとうございました、古澤さん。