房之助とはかれこれ40年近いつきあいになる。
悪いこともいいことも(いいことはしてないか・・・)して、ああだこうだ、なんだかんだ言いながら長い時間を一緒に過ごしてきた朋友だ。
私にとっては面白い奴で、くだらないことを言いながら一緒に酒を飲む相手としてのランクはかなり高い。そういう時は滅多に音楽の話はしない。何を話しているかって?それは言えない。
まあ、果てしなくくだらないことだ。
でも、一度房之助がやっている下北沢の「STOMP」でお客がずっと来ないで、ふたりで飲んでいる時にあれやこれやレコードを引っぱり出して聴いていた時のことだ。
オーティス・レディングのモンタレーのライヴを聴いて、ふたりで盛り上がったあとにO.V.ライトの来日盤を聴いた。それを聞き終わったあと、あまりのO.V.の凄さに気を抜き取られたようにふたりともなってしまい、「これ聴いちゃうと、この後聴くものがなくなるなぁ・・・」と房之助が言った。同感だ。魂をわしづかみにされたような、そんな気分だった。
それからしばらく経ってから「ラッシュ聴こう、ラッシュ」と私が言って、コブラのラッシュを聴いたのを覚えている。そしたら、今度はラッシュに気を抜き取られたしまったのだが・・・。
その房之助にとって若い頃、O.V.と同じくらい魂をしっかりつかまれたのがオーティス・ラッシュ。
オーティス・ラッシュは彼のブルーズの、彼の音楽の根幹となっているものだ。
たぶん、オーティス・ラッシュのブルーズにある内省的なところが彼は好きなんだと思う。
その割には自分の生活には内省的なところがなく、同じようなバカなことを何回もする奴だが・・・まあ、それはオレも言えないか。
とにかくラッシュをこよなく愛し、ラッシュのブルーズを日本でいちばん表現できる房之助にラッシュの曲を歌ってもらいたくて、今回のblues.the-butcher-590213+近藤房之助のライヴはタイトルを"I Can't Quit You Baby"とした。ラッシュをたくさん歌ってもらう。
是非、来週月曜日(2/27)元住吉POWRES2へ!!!