日暮泰文さんの名著「ロバート・ジョンソンを読む」が再版となった。やはり、こういうブルーズにとって大切な本はいつも切れないで買えるようにしておいて欲しい。それでこの本の初版の時、「ブルース&ソウル・レコーズ」誌にこの本について書いた私の文から抜粋された言葉が再版本の帯に使われることになった。出版元のブルースインターアクションズから依頼を受けた時、私の稚拙な文でよければどこでも使ってくださいと申し出た。こういう素晴らしい本の帯に使っていただけて心から嬉しい。まあ、その話は別にして、この本をまだ入手していないみなさん、是非是非読んでいただきたい。ロバート・ジョンソンのアルバムを流して冬の夜長ウィスキーか珈琲でも飲みながら、そしてできればミシシッピーを中心としたアメリカ南部の地図を広げて、希代のブルーズマン、ロバート・ジョンソンに、そして30〜40年代の南部を放浪したブルーズマンたちとその風景に想いを馳せながらこの本を読んでもらいたい。ジョンソンのアルバムが終わったら、この本の最後に付録になっている日暮さんがコンパイルしたこれまた素晴らしい付録CDを聴いて欲しい。写真もなく、ジョンソンと同じように謎の多いそして卓越したギター・テクニックの持ち主、ウィリー・ブラウンのブルーズ"Mississipie Blues"からこのCDは始まる。最後まで聴くと30から40年代のアメリカ音楽を旅することになる。名著とともにいい音楽も楽しめます。