♪Rain Songs♪雨、雨、また雨・・。この季節、結婚式で「えーっ、月並みですが
雨降って地固まると申しまして・・」と挨拶するオヤジが必ずいるが、以前知人の
結婚式のスピーチで冗談のつもりで「私の周りには”雨降って崖崩れてしまった”
人たちがたくさんいまして・・」と言ったら式場がフリーズしたことがあった。新
婦が再婚だったことと、新婦の実家の方で本当の大きな崖崩れがあり何人か死んだ
直後だった。雨が降ると崖も崩れ、堤防も決壊する。「雨、雨、降れ、降れ、もっ
と降れ♪」の八代亜紀も気をつかわなければならない。以前、日比谷野音でコンサ
ートをプロデュースした。当日目がさめると雨の音が聞こえた。チョー・ブルーに
なりどこかへ逃げようかと思った。コンサートは雨で当日あてにしていた客はほと
んど来なかった。無論、赤字だった。でも、打ち上げをやれと言われてやった。も
っと赤字になった。みんなは「ええ、コンサートやった」と言ってくれた。が、赤
字だった。水商売とはこのことか・・と、ヤケ笑いしヤケ酒を飲んだ。もうひとつ
雨が嫌いな理由は湿気で天然パーマの髪が膨らんで頭が大きく見えることだ。10代
の頃は教師に「おめえ、パーマなんかかけて!」とどつかれ「天パー証明書」なる
ものを親に書いてもらったこともある。また、一生の恥だがアフロ・ヘアにした時
(Soul Trainが流行ってた頃、ああ懐かしのスウィート・フィリー・ソウル)は天パ
ーなので信じられないほどパーマがかかり、フツーの2倍は長もちした。しかし、ア
フロのせいか?つき合っていた女との関係は長もちしなかった。雨の悪夢■膨髪■
巨頭■亡恋さらに赤字さらに崖くずれ。まず今年はその膨髪をさけるために先日美
容院へいった。あれほど「なるべく切らないで・・」と言ったのに前日徹夜だった
のですぐ眠ってしまった。ある人に「出所?」と言われるほど切られた。大西熊に
は「房之助みたいに金髪にしたら」と言われ、房みたいに・・というのがひっかか
った。金髪には絶対にしない(ヤツはいまロンブーの金髪に似ている。昔は島崎俊
郎だったが)。妖怪森は金困り(注:金子マリ)に「ほら、ぼら、見てみなよ、ほ
ーさん、髪・・髪切ったよ・・」と言い、ふたりとも珍しそうに笑ってくれた。で
、今回は雨の歌の話。
☆Bluesにはスリム・ハーポの歌った”Rainin' in my heart”というブルーズ・バ
ラードがある。途中で加山雄三ばりの「語り」入り。「ハニ−、きみの愛が要るん
だ。ダーリン、なぜだかわかるよね。もし、君が戻って来てくれたら、オレはもう
泣かなくてすむんだけど・・オレが悪かったんだ。戻ってきてくれないか・・」と
いう浮気がバレて怒り狂い実家に戻った女房を迎えにいくにはぴったりの曲。スリ
ム・ハーポはルイジアナの人でボーっとした顔をしているが、このバラードも牧歌
的。でも、彼は「King Bee/王様蜂<オレは王様蜂、オマエの巣のまわりをブンブン
と飛び回る。ねぇ、ベイビー、オレを中に入れてくれないか・・」というエロい曲
もヒットさせた。ボーっとしてても、人は見かけによらない。
☆R&Bでは"Rainy night in Georgia/雨の夜のジョージア"というブルック・ベント
ンのバラードの名曲があり1970年に大ヒット。レイ・チャールズ、オーティス・ラ
ッシュもカヴァーしている。ギターとスーツケースを持って街を点々と渡り歩く男
の哀愁を歌ったもの。
☆RockではCCR(Creedence Clearwater Revival)の"Have you ever seen the
rain?/雨を見たかい"という歌がある。これは「晴れた日に突然やってくる雨降りを
君は見たことがあるかい?」という日本の「狐の嫁入り」のこと。「狐の嫁入り」ぐ
らい誰でも見たことはあるちなみにCCRの来日時、前座は「学生街の喫茶店」のポッ
プ・フォーク・トリオ”ガロ”だったが、コッテコテの暑苦しいアメリカン・ロッ
ク・バンドにどうして爽やかさん”ガロ”なのか「君はこんなミスキャストを見た
ことがあるか?」だった。もう1曲彼らのヒットで”Who'll stop the rain”という
いい曲がある。
☆Folkではボブ・ディランの"A hard rain's a-gonna fall"。ディランの初期の曲
でアメリカを放浪しながら目にした貧困、差別、矛盾を激しい雨(Hard Rain)に例
え、陽の当たらない人たちに激しく、厳しい雨が降り続くと歌ったもの。もうひと
つ「雨の日の女」というのもある。ディランには好きな曲がいくつかあり歌いたい
のだが、どうしてあんなに覚えられないほど歌詞が長いのか・・。ボブ・ディラン
に影響を受けたというフォーク・シンガー、友部正人と我が敬愛する有山じゅんじ
が飲んでいるところに同席した時、酒宴も佳境に入り酒に弱い有山はすでに酔って
いた。そして、友部に向かって言ったー「トモ<友部>、おまえの歌なぁ、歌詞長
過ぎるわ。何歌ってるのかわからへんわ・・。あんな長いけど言いたいんは、オマ
エが好きくらいのことやろ?もう、詩の朗読にしたら・・」
☆Popsではカーペンターズの雨の歌"Rainy day is a monday/雨の日は月曜日"。そ
の中に”What I've got they used to call the blues”という一節が出てくる。「
私が持ってるこの気持ちをみんなはブルーズと呼んでいるのね」とでも訳しますか
。実にいい歌でルース・ブラウンもカヴァーしてます。御存じのようにカレン・カ
ーペンターは拒食症で亡くなったが、日本にカレンそっくりに歌う女性がいてテレ
ビに出ていた。なんとバックで兄のリチャードがピアノを弾いていた。そのレプリ
カ・カレンはコロッケの「ちあきなおみ」より似ていたが、何も感じなかった。し
かし、金のためだとしても実兄がなぜこんな「そっくりさん」のバックでピアノ弾
くのか。あとポップでは、祇園のワーウイック(注”ディオンヌ・ワーウイック)
が歌い、作曲がパートのバカばっか(注:バート・バカラック)の”Raindrops
keep falling on my head”もいい曲だ。
まだまだある・・ジミ・ヘンドリックスの”On rainy day and dream away”ジャズ
・スタンダードの”Come rain or come shine”。爬虫類Princeの゛Purple Rain。
The Beatlesの”Rain”アーマ・トーマスの”It's rainin'”。日本では西田佐知子
の”アカシアの雨にうたれて”・・とキリがないが、キーボード奏者であり、アレ
ンジャーの佐藤博さんのアルバムにホトケが作詞した”Rain”というのもあります
。と、言うことで今月のライヴ(6/18”JIROKICHI”と6/21”Blues Alley”に来て
いただくと、始まる前に休憩時間に、そして終了後これらの「雨の歌」の数々を聞
くことができます!
♪BOOKS♪1.現在、音楽雑誌「Player」にコジ犬とホトケの対談(雑談?)が掲載さ
れている。「Player」誌からふたりで・・と指名されたものだが、関西時代の話か
らtbの実情まで<赤裸々に>ふたりが話している。しかし雑誌の対談、インタビュ
ーでいつもあることなのだが、関西弁でしゃべっているのになぜそれが標準語に直
されているのか?また、小島が「ホトケさん・・」と呼ぶように書いてあるが、コ
ジに「ホトケさん」と呼んでもらったことはない。いつも「ホ−さん」だ。ひどい
時は「ワン」だけ。たまにはオレも「永井さん」って言うてほしいなぁ・・小島く
ん。
2.これも現在出ている「男の隠れ家」という月刊誌7月号に日比谷野音と京大西部講
堂の特集があり、ホトケが出ている。「男の隠れ家」と言ってもいかがわしいホモ
雑誌ではない。酒、車、旅、陶器・・といろんな趣味的なものを毎回変えて特集し
ていてなかなか面白い。熊、犬、妖怪、エイリアンの特集もしてほしい。
♪Live & Tour
6/18(日)高円寺Jirokichi(3339-2727)
この日は、エイリアン鶴谷欠席。助っ人”マーブル”上原ユカリ裕に依頼した。ユ
カリはホトケの京都ウエストロード時代、「村八分」に参加しその後上京し山下達
郎の「シュガー・ベイブ」に在籍。大貫妙子ほかニュー・ミュージック創成期の多
くのレコーディングに参加しているタイトなタイム感のドラマー。現在は”Hard
Driving Blues”、キヨシローのバンドでも活躍している。
6/21(水)目黒Blues Alley Japan ( 5496-4381)
再びツルヤ欠席。この日は日本のグルーヴ・メイカーのひとりであるドラマー、山
木秀夫にコールした。ブラザー、スーパー・ハープの八木のぶおも参加。スケジュ
ールが合わない中7月はやっと3日間のツアーに出かける。ツアーでのtbを賞味した
い方は以下のスケジュールをチェックして!
tb・3DAYS TOUR TO THE WEST
7/11(火)大阪心斎橋Big Cat(06-6258-5008)
7/12(水)松坂(三重)マクサ(0598-56-4825)
7/13(木)名古屋 今池 TOKUZO(052-733-3709)
7/4 Jirokichi こんどは大西熊がモンゴルへ行くために欠席。熊は里帰りするら
しい・・というのは嘘。「なんとかかんとか」というモンゴルの人の演奏に行くの
だ。大陸の酒は強いから気をつけてほしい。モンゴル相撲の力士になったりして・
・。それで助っ人ーいつでも呼んでくださいと言っていたバカボン鈴木の登場。
おまけ/7/28(金)長野県伊那市(0901‐829‐6559/主催の宮下氏の携
帯)
これは以前宇崎竜童氏が作曲した伊那市の市歌『ダンシング・オン・ザ・ロード』
をホトケが歌った縁で地元の強力なブルーズ・フリークから声がかかり今回のコン
サートとなった。残念ながらこの日はコジコジは参加できません。4tbでやります。
♪次号の「ADLIB」の「私の1枚、私の1曲」というコーナーにホトケの1枚が出る。
「アドリブ」がミュージシャンのリレー形式で掲載しているコーナーでホトケには
バカボン鈴木から回ってきたのだが、さてホトケは誰にバトンを渡したでしょうか
?(バトンを渡した相手がどんな1曲1枚を挙げるかということより、原稿書けるの
か?大丈夫か、あいつで?という危惧の声も・・。では、See You,Next Sunday(
6/18)at Jirokichi. みなさんの1枚1曲をメールで送ってください。それにまつわ
る話も書いてもらえるとうれしい。また、tbのメンバーの愛聴盤も次号で掲載しま
す。
Love Peace Freedom & Justice. tbt |