MY NOTES > MAIL MAGAZINE > BACK NUMBER-No.25




永井”ホトケ”隆/tbt(tRICK bAG tRIBE) No.25
 
12/16、「パークタワー・ブルース・フェス」でのウエストロードヘの暖かい拍手あ
りがとう。最初の出番、しかも昼の2時からという時間だったが、エンジンを駆けて
少しづつ暖め、スピードを上げていくことができるようになったのはメンバーの年
の功か?初めてウエストを見て良かったと感激してくれた若い人たちもいたが、な
んせ7年振りの演奏で緊張した。しかし、その緊張も演奏を引き締めることに作用し
、短い時間だったがいいプレイだったと思う。もう少し長く演奏して欲しかったと
いうメールをいくつももらったが、演奏後の拍手でその気持ちはメンバーみんな分
かっていました。ありがとう。それから観れなかった方々へ、放映日は未定だが「
スカイ・パーフェクトTV」でほぼまるごと放送されるのでお待ち下さい。また、そ
れはtbtで知らせます。それにしてもア−ル・キングの体調がいまも心配だ。日本へ
来る前もツアー途中に倒れたらしく、パーク・タワーの時もステージに上がる3段ほ
どの階段につまづいて、僕は思わずアール・キングの後ろへ走った。そして、その
夜の12時近くから山岸が「来日」時には恒例となりつつあるミッドナイト・セッシ
ョンもドラムのラッセル、キーボードの(ダルマこと)ジョン・グロウは参加した
が、バンマス、ジョージ・ポターはアールが心配なのでホテルに残りジロキチには
来なかった。しかし、この夜のギグの最大のトピックはあの、あの、(もう一回え
えか?)あの"Groove Maker"ドラムのバ−ナ−ド・パ−ディが登場し、ノリにノッ
テ、ドラムを叩いたことだ。しかも、一時間も前から熊のようにウロウロとギグの
始まりを待っていたという。実際、僕がJirokichiに着いた時、「遅いやないか、み
んな来たのか?」とすでにバーナード・パーディはステージ仕切りの態勢に入って
いた。キング・カーティス&キングピンズのドラマー時代から1流のセッション・ド
ラマーとして知られ、アレサ・フランクリンの「アメイジング・グレイス」はじめ
アフリカン・アメリカン系はもちろん、スティ−リ−・ダンなどジャンル関係なく
多くの素晴らしいアルバムにそのグルーヴィーなドラムの音を残してきた。まあ「
ウエスト」のメンバーはじめ、そのグルーヴの心地よさを知っているミュージシャ
ンにとってみれば七福神のひとりのような存在だ。しかし、この夜のパーディはハ
ジケていた。次から次とかかっていく日本のミュージシャンを右から左へ、”ウチ
ッ、チッチッチッ”となぎ倒した。とにかくそのグルーヴの大きいこと!目を閉じ
ると大きな汽車の車輪がどんどん大きくなっていく・・そんな絵が出ました。そし
て、そのビートの正確なこと!そして余計なことはしない。そこから出る気の利い
た自然なオカズ(自然食?)。もちろん曲が始まってから曲の感じを掴むまでの把
握力の早さも素晴らしい。その夜来た日本のミュージシャンはみんな「パーディと
演りたい」と言いましたが、できなかった方々きっとまたギグできると思います。
その夜登場しなかった鶴谷智生は「ジロキチはNO1ライヴハウス!」とパーディが言
ったと聞き、「パーディ、日本に住むのかなぁ」と言いましたが、あり得ないこと
でもない。しかし、途中から首から下げたタオルをぐるぐる回すわ、踊るわ、歌う
わの大ハジケ!!最後は襟にタオルを入れ込んだ。野良仕事やないんやから・・ミ
スター、パーディ。それだけは・・・、せっかくMCで「Great、Burnard Purdie!」
と紹介したのに・・。だが、そのパーディの姿を客席最前列で嬉々としてビデオ・
カメラに収めている塩次伸二のハジケた様子もすごかった。ただのパーディのファ
ンと化した塩次が中腰でカメラを向ける度にカメラ目線でおどけるパーディ・。た
けしとさんまか?「アホちゃいまんねん、パーディでんねん」というオジ・ギャグ
が私の頭に浮かんだ。パーディは自分の新しいビデオ(教則)のプロモーションで
来日していたのだが、そのビデオには吉弘千鶴子と塩次伸二も出ている。ちらっと
見せてもらったが、スタジオで技を披露する時のパーディのうねり!日本のドラマ
ーは全員見てほしい。
その大騒ぎの夜から一日おいて、その後1週間連チャンの塩次伸二とのライヴが始ま
り先日やっと終わったと思ったら、風邪をひいて寝込んでしまった。それにしても
連日”ブルーズギター・マスター”と僕が名付けたその名の通り塩次はいろんなギ
ター技を披露してくれた。しかし、デュオでライヴをやっていると音は聞いている
が、自分の歌とバック・ギターの役割に必死で彼の華麗な技をゆっくり見る余裕が
なかった。水戸ではポール・ジャクソンが披露する極め付けの(唯一の?)日本語
ギャグ「見て、肛門」を披露して、地元の方々の爆笑、冷笑をかっていたがこの夜
も彼のギターは火を吹いていた。演奏前にお茶をしょうと「健康喫茶」という名前
の喫茶店に入ったが、今年の初めに入院して以来、いまいち万全とは言い難い彼の
身体を考えると実に彼にふさわしい名前である。店には小太りの若い女性がひとり
いて、僕はジャスミン・ティーを頼んだが、塩次が「これはどんな味?」と質問し
たプァール茶について「待ってました!」とばかりに説明講釈していた。ジャスミ
ン・ティーは旨かったが、塩次からプァール茶について感想はなかった。店の中を
見るとソフト・クリームの機械があったので「ほら、伸ちゃん、ソフト・クリーム
」と指さしたが、塩次は「ふふふ〜〜ん」と笑っただけであった。実は塩次はアイ
スクリームが好物。子供の頃アイスクリームが好きでメチャたくさん食べるので親
戚のおじさんから「アイスクリ−ム少年」というような綽名をもらっていた。僕が
彼の好物に気付いたのはツアーの写真を見ていた時だ。いつも彼は過剰にその土地
の名産名物のみやげ物を買い、手にその袋を下げているが、もうひとつの手でソフ
ト・クリームを食べている写真が何枚もあった。ラーメンをとるかアイスクリーム
をとるかは彼にとって究極の選択だろう。
Jirokichiと荻窪のRoosterでは大西、鶴谷の(Trick Groove)隊がいたのでメチャ
楽だったが、その分塩次のギターはバキバキに我が道を突き進んだ。。「Rooster」
の演奏前に荻窪の滅茶うまい中華屋へ塩次の引率で行った。チャーハンがあまりに
旨くしかもその日パチンコで4万買った塩次がおごってくれるという突然のことに僕
はその店にコートを忘れた。そして演奏後「コートがない・・・」とひとり大騒ぎ
し、結局Roosterの方が中華屋まで走ってくれて発見。この場を借り再度陳謝します
「どうもすいませんでした」。だからと言っていうわけではないが、Roosterは初め
て行ったが演奏しやすい、いい店だった。これから楽屋も作ってくれるというマス
ターもいい感じだった。初対面なので言わなかったが、マスター、「つんく」に似
てない?まあ、ボケが静かに始まっているオレなんかに言われたくないわな。
今回、聴いた方々は実に幅広い、そして奥深い彼のギター・プレイを堪能されたと
思う。来年は是非、彼のソロを作ろう!!日本のレコード会社の制作の方々はどこ
でどんな音楽を聴いておられるのだろう?塩次伸二のアルバムを今作らなくて他に
作るものがあるのか?豚に真珠か、ネコに小判か、こんなこと言っても馬の耳に念
仏か・・。
しかし、年の暮れにいい音楽の中に居られて良かった。しかし、思い出してみれば
パーディと塩次のハジけた様子を楽屋で金子マリと森園勝敏に実況中継していた僕
もハジけていたのか・・。みんながひけてから山岸と楽屋で話し込みJirokichiを出
たのは朝7時頃。Night Life,It ain't no good life.But It's my life.よいお年を

《スケジュール》
12/29(Sat)Jirokichi 2Days/Leo/vo,小堀正/G、Kyon/Key、chan/b、門平/Dr
12/30(Sun)Jirokichi 2Days/金子マリ/vo,Hotoke/vo,森園勝敏/G,石井為人/Key,大
西真/B,
上原裕/Dr
12/31(Mon)大阪心斎橋Nest Saloon/New Year Session(hotokeと塩次伸二は明けて
1/1の12:30 頃より)
1/30&31Jirokichiにて鮎川誠ほか多数と新春セッション
                       Thank you for loving tbt. Hotoke

 




[←back] [next→]
Page Top

| WHAT'S NEW | PROFILE | SCHEDULE | MUSIC/DISCOGRAPHY |
| BOOK | PHOTOGRAPH | MY NOTES |
| blues.the-butcher-590213 (The Blues Power) | LINK | GUESTBOOK |
Copyright © hotoke-blues.com. All Rights Reserved.
Mail to a site administrator: info@hotoke-blues.com
Mail to HOTOKE: hotoke@hotoke-blues.com
すべてのメールに返信できない場合があります。ご容赦ください。
  Powered by FUJI P.I.T.