MY NOTES > My Feeling For The Blues > No.22




Camino"Deep Inside Of Camino"
(ブリッジ EGD-6)

6年前に亡くなられた大村憲司さんが70年代中ごろに結成していた「Camino/カミーノ」の2ndアルバムが、前作の"Live 1976"に続いて発表された。タイトルは"Deep Inside Of Camino"(ブリッジ EGD-6)で2/25にリリースされている(Photograph参照)。プロデュースはメンバーのひとりであった小原礼さん。メンバーで憲司さんの弟分とも言うべき是方博邦君(G)がライナーに書いているように、カセットテープのライヴ音源を小原さんがかなり苦労されてクオリティの高いものにされている。しかし、音質のことを問うより、70年中期のライヴハウスでの質のいい演奏がこうして残されたことが大切だと私は思う。お客さんの拍手も含めて間違いなく当時のライヴハウスの音だ。つまりリアリティをもった生身の音であり、演奏だ。メンバーは大村憲司g&vo 是方博邦g 小原礼b 村上秀一dr。
1曲目の9分17秒というスロー・ブルーズの"Have You Ever Loved A Woman"から、憲司さんのギターは火を吹いている。一緒にステージに立ったことのある者としては、その声もそのギターも懐かしく改めて憲司さんの死に胸が詰まる想いだが、そういう懐かしさを吹き飛ばしてしまう痛快な演奏の数々だ。収録曲はブルーズが5曲、憲司さんのオリジナルが3曲。そのオリジナルの中でもBamboo Bongは全体の演奏がタイトでしかもスピード感にあふれ、強烈な「熱さ」をもっている素晴らしいものだ。それにしてもやっぱり憲司さん、ギターうまいなぁ。これを書きながら聴いていたけど、何度も手が止まってしまった。この演奏を生で聴けた人たちは幸せだ。
やっぱりライヴですよ。ライヴ!

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