MY NOTES > My Feeling For The Blues > No.42




Precious Bryant/"The Truth"(Terminus Records 0407-2)photograph参照
 
最近、毎朝のように起きると聴いているのがプレシャス・ブライアントのアルバム"The Truth"だ。雑誌"blues&soul records"の昨年のベスト・アルバムのひとつに日暮泰文さんが挙げておられた1枚で、ずっと探していたのだが数日前にやっと手に入れた。この"The Truth"が彼女の2枚目だということだがアルバムのライナーには、彼女が10代の頃にブルーズや初期のR&Rを聴いて育ったことや姉妹でゴスペル・グループをやっていたこと以外に経歴がほとんど書いてない。あとは彼女が現在ジョージアの小さな街に住んでいて、このアルバムは彼女がいま住んでいる近くの古いビルの一室を改造し簡単なスタジオにして録音されたということぐらいしか記載がないので彼女のことはよくわからない。もうひとつ、"blues&soul records"の日暮さんの記事によると彼女は68才だそうです。
こんな自然な、作られていない音楽を久しぶりに聴いた気がする。しかも昔の音楽ではなくて去年発表された「新譜」だ。内容はブルーズ、ゴスペル、彼女のオリジナル、そして見識がないのでよくわからないがフォーク・ソングなどが歌われている。サウンドは彼女のギターそしてドラム、ベースがついていて中にはもうひとりギタリストが入っている曲もある。しかし、バックのベースやドラムはあくまでも彼女の弾き語りのサポートといった感じでさらっとしている。つまり、彼女が日頃自宅の椅子やソファに座ってギターを弾きながら歌っているいろんな曲を、そのまま録音した感じだと思う。
ジョージアの小さな街で衒いのない、素朴な、気持ちのこもったこんな素晴らしい歌を歌う68才のおばちゃん(おばぁちゃん?)に、ほんとに毎朝参っている。カーテンを開けて、ヒーターをつけて、コーヒーを飲む時、このプレシャス・ブライアントの歌がぴったりと私の心に寄り添ってくる。一度、ライヴを聴いてみたい・・・。デビュー・アルバムの"Fool Me Good"も探している。ライナーの最後に彼女の言葉が・・・"I like the blues because it tells the truth"

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